深奥に眠る
[2013/5/2
08:11]
■なんか出てきたパート2■
悲しいわ、私はあなたが少年期を過ごした世界を知り得ず、あなたがこれから見る世界も知り得ないのね。
そんな風に言うもんじゃない。これから沢山の時間が僕らを待ってる。
駄目よ、そんな優しい嘘つかないで。
嘘じゃないさ。いつまでも愛してるし、いつまでも一緒にいる。
本当?
本当だよ。
屍の私でも、側に置いてくれるというの?
屍?君は君だろう?
嗚呼でも私はあなたの残りの人生の枷にはなりたくない。
どうして枷だなんて思うんだい。僕は君といたいんだ。
骨だけになっても?
骨まで愛してるさ。
温もりも、柔らかさも失った私を、他の女性より好きだと言える?
君の肉の温もりや柔らかさを愛していたわけではない。そんなの、君の魅力のほんの一欠片さ。
どうかしら。
君が何と言おうと、僕は最後まで愛し抜けると誓えるよ。
ふふ、じゃあ私のお葬式があなたとの結婚式ね。
喪服の花嫁を迎えに行くよ。
―さようなら―
続かなかった
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