話題:妄想を語ろう
テーブルに置かれた硝子瓶
蓋を開けると 華やかな香り‥
「これが、しのぶさんが言ってた薬‥」
「善逸さんが少しでも落ち着く為、この薬を試してみませんか?」
胡蝶に促され 掌を出す善逸
数滴 垂らされたそれを
手に馴染ませる
ふうわり 包まれる心
「‥凄い、本当に落ち着きます‥」
「良かったら持っていて下さい」
「ありがとうございます!」
鬼との遭遇
それに伴う精神的肉体的疲労
いつか吐いた弱音に
協力した胡蝶しのぶ
「毎日使用する場合は2、3滴を馴染ませて下さい。一応経口摂取も出来ますが‥此方は、あまりオススメ出来ません」
胡蝶の様子を見て
(‥相当効くみたいだ‥後で飲んでみよう)
もしかしたら、一生恐怖心とは無縁でいられるかも知れない!!だって、今 この
数滴で自分でも驚く程落ち着いているから
「しのぶさん!ありがとうございました」
「どういたしまして」
小さく手を振る胡蝶
「お気を付けて」
優しい微笑みで善逸を見つめ
見送る