*黒尾*
「くろ、くろっ」
「はいはい何ですかー皐月ちゃん。」
「・・・だ、抱きつきたいです。」
「だよな。お前のその顔、大体察しはついてたけど。」
「え、その顔って、どんな顔してんの私。」
「俺に抱きつきたくてしょーがないって顔。」
「うわー・・・」
「何か犬みたいでたまにウケる。」
「あ、じゃあたまにニヤニヤしてる時とかそういう目で私を見てるって事だね?」
「いやいや、そんな事はないですよ。それより、ほら。」
「・・・」
「おい、何だよその目は。」
「まぁいーや。失礼しまーす」
「はいはいどうぞー。」
「はぁー・・・」
「ってかお前さ、いつも思うんだけど直球だよな。恥ずかしくないの?」
「抱きつきたいって?いや、恥ずかしいよ。でも抱きつきたいし。我慢出来ないし。どうしてもって時は恥より欲を取っちゃうねー・・・あー落ち着くー癒されるー幸せー。」
「ほんとお前・・・その言葉そっくりそのままお前に返すわ。」
「ふふ、大好きだよー、鉄郎。」
*赤葦*
「赤葦君ってしっかりしてるよね。気配り上手だし。」
「・・・何ですか、いきなり。」
「いやー自分にはないものだから凄いなー、羨ましいなーって思って。私、大抵空回りしちゃうから。」
「あぁ・・・そうですね。北原さんは頭で考えるより身体が先に動いちゃうって感じですよね。」
「あぁ、何かその言い方、間違ってはいないけど馬鹿っぽいよね。ほら、体力派と頭脳派で体力派はなんか馬鹿っぽいって言うかさ。」
「いや、そこまで言わなくても。ってかそんなに落ち込まないで下さい。」
「もっと冷静に、周りのことも見れて気配り上手になりたいなー。」
「そうですか。俺は別に今のままでも北原さんらしくて良いと思いますけどね。」
「そうかなー。」
「空回りしちゃっても一生懸命なところとか、俺は嫌いじゃないですよ。」
「赤葦君・・・なんて優しくて良い人なんだ。」
「・・・でも、こうなりたいって目標は持ってても良いと思うんで頑張って下さい。」
「うん、頑張ってみるよ!」
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おまけ
「・・・」
「・・・何やってるんですか?」
「あ、赤葦君!これ、これ見て!!」
「?」
「蟻が蝶の羽をひいて行く、ああヨットのやうだ・・・」
「・・・何ですかそれ?」
「え、習わなかった?小学校の時、教科書にこんな文章なかった?」
「はぁ・・・そうですね。」
「え、ちょ、私ちょっとドヤ顔して言っててなんか恥ずかしい人だね。」
黒さんに、抱きつきたいです←寝言は寝て言え
蟻が蝶の羽をひいている
ああヨットのやうだ
私は蟻を見る度にこれを思い出します(笑)
小学生の頃は「だから?(笑)」で終わってましたが、大人になって調べてみると面白いですね(笑)