*サガ*
『サガ様、お茶です。』
「あぁ、ありがとう。」
『・・・あの、』
「どうした?」
『少し休まれては、如何でしょうか?』
「いや、私は大丈夫だ。」
『ですが・・・』
「それよりも、もう遅い。君のほうこそ帰った方がいい。」
『・・・』
「後は私一人でも、」
『では、私も残ります。』
「いやしかし、」
『サガ様と一緒に帰ります。』
「・・・強情だな、相変わらず。」
『サガ様には言われたくありません。こうでも言わないとずっと仕事をしてそうですし。』
「・・・」
『私の心配をして下さるのでしたら、切りの良い所で終わりにして下さい。』
「ううむ・・・だが、」
『ダメです。『だが』も『しかし』も聞きません。』
「サツキ・・・」
『・・・サガ、お願いだから、少しでも良いから休んで。』
「心配してくれてありがとう。しかし私は・・・君も知っての通り大罪を犯した。」
『・・・』
「アテナは終戦後、戦いで死んでいった者達を生き返らせた・・・。教皇を手にかけ、アテナをも殺そうとしたこの私さえも。決して許される事ではない。だが少しでも、その罪を私なりに償いたいのだ。」
『確かに、サガの犯した罪は許される事ではないけれど、でももう良いでしょ。』
「しかし・・・私は・・・」
『その犯した罪を忘れる事は勿論許されないけれど、ずっと苦しんできたんでしょ?』
「・・・」
『それに教皇様やアテナ様、他のみんなだってサガのこと、分かってくれていると思う。』
「・・・」
『だから、そんな泣きそうな顔しないでよ。』
「すまない・・・」
『って言ってもサガの性格上、色々思い悩んで頑張っちゃう所は、死ぬまで変わらなさそうだけど。これからはちゃんと適度に休憩もしてほしいなーなんて、私の我儘を聞いてくれたら嬉しいです。』
「・・・分かった、そうすることにしよう。」
『・・・え?』
「そうすると言ったのだ。」
『珍しく折れてくれるんだね。また『だが』とか『しかし』とか言われるかと思ったのに。』
「聞かないのだろう?」
『それは、まぁ・・・でもここまで言ってもダメならもう今日は諦めて日を改めようかなって・・・』
「そうか・・・本当に心配を掛けてすまなかったな。」
『ほんとだよ。でも、うん。サガの口からそれが聞けて、少し安心。』
「少しなのか?」
『だって今言った事すぐ忘れて休憩無しにまた仕事に没頭しそうだもん。』
「じゃあその時はまた今日みたいに声を掛けてほしい。」
『ん、そうだね。そうする。』
「ありがとう。」
『いいえ。じゃあ・・・一緒に帰りましょうか、サガ様。』
「・・・サツキ、そのサガ様って呼び方と敬語、もうみんな居ないし、やらなくても良いんじゃないか?」
『いや、でもまだ他の宮に誰か居るかもしれませんし。さっきはつい敬語がなくなってしまいましたが・・・今から気持ちを切り替えないと。・・・仕事とプライベートは分けたいんです。』
「そういうものなのか?」
『そういうものなんです。』
*赤葦*
『んー!美味しい!!』
「・・・北原先輩、いつもそれ食べてますけど、好きなんですねパニーニ。」
『うん大好き!』
「・・・」
『このパン屋さんのパニーニは特に美味しくて、幸せー。』
「でもたまに違うパン食べてますよね。」
『それは売り切れてて買えなかった時だね。食べたい時に無いって言うのはショックだけど、でも他のパンも美味しいし。食べてたらそのショックはいつの間にか消えていきます。』
「パン自体が好きなんですね。」
『はい、大好きです。』
「・・・でも北原先輩、パスタを食べてる時の方がもっと幸せそうな顔してますよね。」
『赤葦君良く見てるね。何か恥ずかしいんだけど。』
「ご飯食べててあんな幸せそうな表情する人、俺の周りにあまりいないので。ついつい見ちゃうんです。」
『あぁ、そっか。それは珍しくて見ちゃうかもね?私ももし怒りながらご飯食べてる人いたら見ちゃうよ。』
「そんな人いますかね?」
『例え例え(笑)確かにパスタも好きだから、いつも思いっきり顔に出てるんだろうなー・・・。』
「・・・パンとパスタ、どっちが好きですか?」
『え?悩む・・・けど、』
「けど?」
『パスタかな。ナスとモッツァレラのボロネーゼがこれまた美味しくてね!』
「・・・」
『もうめっちゃ好き!』
「そうですか・・・俺も、」
『ん?』
「先輩の事、めっちゃ好きです。」
『え!?』
「めっちゃ好きです。」
『いや、そんな2回も、言わないで。ちゃんと、聞こえてるから。』
「そうですか。」
『う、うん。』
「・・・・・・」
『・・・・・・あの、』
「何ですか?」
『わ、私も、赤葦君の事好きです。』
「知ってます。」
『えぇ!?知って?え!?』
「先輩、分かりやすいから。」
『そ、そんなに分かりやすい、かなー?』
「多分気付いてないのは木兎さんだけだと思います。」
『あれ、じゃあ他のみんなは、』
「きっと気付いてますね。」
『あ、ヤバイ。今日の部活休みたくなってきた。』
「・・・休まないで下さいね。」
『うぅぅ・・・恥ずかしい・・・。でもそれ以上に赤葦君と付き合えることが嬉しすぎる。』
「これからもよろしくお願いします。」
『あ、こちらこそ、よろしくお願いします。』
初聖闘士星矢でサガ
そして久しぶりな赤葦くん
何でかこの二人と会話がしたくなり(笑)
聖闘士星矢は終戦後、もしもアテナがみんなを生き返らせたらな、話です。ってか死んでいった黄金聖闘士達やその他のみんな、返ってきてほしい、切実に(笑)
赤葦君。実は誘導してたら面白いな(笑)
セッターの人達は色んな意味で頭が良くて腹黒そう(笑)そんなイメージ(笑)