ここは何処だ??洋式のシャンデリアが目についた。少なくともここは星界でもない。
「ジュン気がついた。」
目の前に幼いカムイがリョウマを見下ろしている。
「カムイ!カムイなのか!俺が誰だかわかるか!」
「カムイ「様」とつけろ!」
カムイの後ろにギュンターが拳骨した。
「ジュン自分の名前言える?」
「リョウマだ。カムイ何故子供に戻っているのだここは?どこだ。」
「ここは、暗夜王国の北の城塞。あなたは、新しくきた使用人のジュンだよ。思い出せない。覚えてない高い所を掃除中で足を滑らせて落ちたんだよ。」
身に覚えがなさすぎる。ひとつわかったことがリョウマは、カムイの使用人になっていること。わからないのは、何故に暗夜王国の北の城塞にいるカムイの子供時代に来てしまったのか。
「すまない鏡あるか?」
カムイが鏡を差し出す。鏡に映ったのは、何時もの精悍なリョウマの顔。自慢の後ろ髪。違いがあるとすれば服装が洋風の使用人らしい服だけだ。
「カムイ様掃除が終わりました。」
ジョーカーらしい少年が入ってきた。
「ジュン生きていたのか?」
「ジョーカーも子供になってる。」
「ハァン?おいおいお前は、俺よりも年上だろうが。頭でも打ちすぎたか。なら今衝撃でも与えて元に戻してやるよ。」
ハンマーをジョーカーが取り出すとリョウマ目掛けて振り下ろそうとした。
「ジョーカーやめて!ジュン!自分の名前も忘れたの?」
「あぁ。今は、どうなっているのか。カムイが何故に暗夜王国にいるのかさっぱり」
「様をつけろ!馬鹿になったかジュン!カムイ様は、暗夜王国の王女様だから暗夜王国に住んでいるのは、当たり前だろが。いって!ジジイなにしやがる」
「やかましいぞ。ジュン今日は、カムイ様と話し相手になれ。後のことは、ジョーカーにさせよう」
「おいジジイ!腕を引っ張るなはーなーせー!」
ギュンターがジョーカーの手を引き部屋を出た。残ったのは、子供のカムイとリョウマだけ。
「カムイ俺が誰だか分かるか。」
「ジュンだよ。」
「カムイは、いつから暗夜王国にいる?」
「覚えてない。」
「お父さんとお母さんは、誰だか分かるか。」
「暗夜王ガロン。お母様は、分かんない。カミラお姉ちゃんのような綺麗な人かな。来週には、お姉ちゃん北の城塞に来てくれるよ。飛竜に乗ってジュンの頭を治してもらおうよ。」
「カムイ‥カムイ様お心遣いありがとうごさいます。ただ髪の方は直さないで大丈夫です。」
「本当?」
「はい。ジュンは、カムイ様と話しているうちに記憶が戻っております。」
「よかった。」
子供のカムイがリョウマに抱きついた。
続くかも。