5月に読んだ本
・一刀斎夢録 上/浅田次郎
・このはNo.13 観察から識別まですべてがわかる!変形菌入門/文一総合出版
一刀斎…もとい斎藤一の生涯の小説。斎藤一かっこいい。今下巻で、どんどん辛い展開になっていく。今まで思ってた安直な、明治大正=文明開化?っていう華々しいイメージがどんどん砕けていく…。
この本で吉村貫一郎、林信太郎、久米部正親、市村鉄之助っていう名前を覚えた。市村鉄之助って、大昔に流行ってたPEACE MAKER鐵の主人公じゃなかったっけ?みんなが熱中してた理由が今になって分かったよ…。
下巻、もうすぐ西南戦争の場面。何かものすごい衝撃の展開がありそうで、嫌な予感がする。
「このは」は自然科学の雑誌。変形菌とは、菌というからにはカビやキノコ系の菌類…ではなく、アメーバの一種らしい。大昔の日本人が、カビやキノコ系の菌だと間違えてた名残で、今でもそう呼んでるのだそう。
そしてアメーバというからには、無色透明なミクロでネバネバしてそうな異様な生命体…ではなく、多種多様な色彩と見た目を持っている。
普段は細胞分裂で成長するが、最終的には胞子を撒いて子孫を残す。雌雄、もしくは雌雄以外の多数の性別を持つ。
カビやキノコでも、植物でもない理由はここにあるらしい。
色は無色透明なものから、虹色のものまで。見た目は、球形で指輪やイヤリングで本当によく見るデザインのものや、銀色の塊、もののけ姫のこだまの頭、食品のベーグル、スイートポテト、カプリコ、ダックワーズ、餅…などなど。
私の推し変形菌は、シラタマウツボホコリとツノホコリ。
古生物好きの自分としては、一体地球上にいつ生まれてきたのか、気になって仕方がない。変形菌の画像もっと見たい。落ち着いたら写真集買いたいな。
2018-5-31 21:01
今日は、東京国立博物館の展覧会「名作誕生」と「サウジアラビアの至宝」に行ってきた。
「名作誕生」は以前、国宝展の混雑ぶりがあまりにキツすぎたので、行かんとこうかと思ってはいたが。偶然回ってきたツイッターで、「ゴールデンウィークなのにヤバいほど空いている」「こんなに面白いのにもったいない…運営大丈夫か?」といったリツイートが回ってきたので、行くことを決めた。
日本画の名作が作られるまでの過程を、テーマごとに着目した的な内容。例えば「模写」では、「書き手が何を重視しているのかによって、構図が反転したり、位置が変わったりする」ということで、ある中国の古典作品と、それを模写した伊藤若冲の作品、狩野派の作品をそれぞれ比べてみよう、といった感じ。
絵心ゼロの自分でも、これなら分かりやすい。
京都で伊藤若冲展を見て、鶏の水墨画の襖絵が好きだったのだが、行ってみてびっくり、全く同じ内容のフルカラーの襖絵があるじゃないか…!仙人掌(さぼてん)群鶏図というらしい。可愛いすぎた。
大雪の中で鶏がエサを探している絵(題名忘れた)も好きなんだが、それも今回一緒に飾ってて嬉しかった。
他にも、見返り美人図、洛中洛外図屏風、雪舟の四季山水図等々…これは確かに、ゴールデンウィークがらがらは寂しいかも…。
とはいえ平日の今日でも、結構お客さん来てた気がする。でもマイペースに見れた。建物内がめちゃくちゃ広いから。
音声ガイドは壇蜜と諏訪部順一。ラスト、壇蜜演じる見返り美人を諏訪部さんがナンパする茶番には、笑いを禁じ得なかった。
「サウジアラビアの至宝」もすごく良かった。名作誕生展で、様々な木製の仏像を見た後に、サウジアラビアの金属加工の像を見ると、両国の技術の高さに、いよいよ訳が分からなくなってくる。
そのまま常設展に行った。これまた驚いたことに、上村松園の「焔」があるじゃないか…。まさか実物を拝める日が来るとは、思いもせなんだ…。さらに上の階上がったら、長谷川久蔵の作品もあったし…。(大原御幸図)
一番スゲーと思ったのは、名前だけ知ってた下村観山の「春雨」。いやこれもうすごすぎひん?
しれっとすごいもんが多過ぎなんよ。
今回予定外で東京行ってしまったので…夏どうしようかな…。(縄文展)
2018-5-10 18:09