長野県の
千曲川で氾濫
って聞いて
ふと、
『万葉集』の
ある和歌を思い出した
信濃なる
千曲の川の
細石(さざれし)も
君し踏みてば
玉と拾はむ
俺、
この歌が
なぜか好きでねぇ
現代語訳:
信濃にある
千曲川の河原に
ころがっている
何でもない小石でも
好きなあなたが
踏んだものならば
宝石と思って
拾いましょう
何と純粋な
何と健気な
男女の
こういう想い
大事にしたいよね
俺、
詩とか短歌とか俳句とか
なぜか好きで
万葉集も好きだった
大学の
一般教養でも
『万葉集』を受講したし
『万葉の人びと』
(犬養孝:新潮文庫)
を買って
何度も繰り返し
読んだりした
この歌は
たしか
高校の古典の教科書にもあったよな
その千曲川が
たいへんなことになってしまって
よけい
心が痛むよ
予想を超えた
大雨で
川の堤防が
次々に決壊
氾濫
こうなると
さすがに
ダメだね
堤防が
ギリギリの所で
守ってくれる
という
大前提のもとで
俺たち日本人は
この狭い国土の中
川の近くに
しかも、特に
中流・下流域に
ひしめき合って
住んでるわけよね
その最後の砦である
堤防が決壊したら
それまで保証されていた
安心・安全な生活が
一気に
根本から崩れるわけだよ
家という家は
すべて
水に浸かる
水が
あとからあとから
流入して
畳も家財道具も
全滅
家そのものが
使い物にならなくなる
って言っても
言いすぎじゃないだろう
1箇所の決壊で
いったい
どれだけの家が
被害を受けたんだろう
それが
数十箇所あるわけだろう
もう、こりゃあ
ホント
『壊滅的』
って言葉しか
思い浮かばないね
これは、
国にとって
計り知れない
マイナスでもあるし
復興には
とんでもない
お金がかかることになる
って思う
政府は、それこそ
命がけで
これに取り組むべきだ
この度の台風被害は、
大震災にも匹敵する
国家的な危機なんだから
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