ケースワーカーの私は、車で信号待ちをしている間に、電光掲示板を眺めていた。
中年男性と犬の白骨死体が、レジャー施設の放置車から見つかったというその事件を見て、中年男性は1年以上前に亡くなっているにも関わらず、犬が男性のそばから離れなかったそうだ。
犬と中年男性がどうして二人で白骨死体になり見つかったのか、犬視点の小説。原作は漫画(?)らしいです。
『小説 星守る犬』
著者 原田マハ
発行者 株式会社双葉社
ISBN 978-4-575-23728-3
以下、追記で感想なので、ネタバレする上に主観入ってます。読んでない方や苦手な方はブラウザバックでお願いします。
祖母から引き継いだ友寄商店は、戦前から続く「よろずや」で、食料品・日用品・おもちゃなど、幅広く扱っていて、近所の人が井戸端会議に使ってたり、小学生が待ち合わせ場所にしたりしていた。
毎日、晩御飯を用意してくれる島の巫女であるおばあは、明青の家の裏に住んでいる86歳のおばあさんだ。
幼馴染の渡から子犬を譲り受けた日も、おばあのお告げがあった。
おばあがいつも奉っている火の神から、おばあはお告げを聞くことができるのだ。明青が小さい頃は、このお告げの的確さ故えに、恐怖をも覚えていた。
「良い知らせかね?」とおどけた明青に、
「いい報せさ。果報(カフー)さー」という。島の方言『果報』は、「いい報せ」と「幸せ」、2つの意味がある。おばあの言葉にあやかってつけた、黒いラブラドールの犬「カフー」は、それからずっと、明青と共に居てくれている。
いつものようにおばあと晩御飯を食べていると、おばあがふと「お報せ」があったと明青に伝える。
良い知らせなのかなんなのかわからないというおばあの言葉が気になりつつ、家に戻った明青は、ポストから一つの手紙を取り出した。
遠久島の神社で明青が書いた絵馬を見て、明青の嫁にしてくださいとのこと。
島の観光産業に力を入れようと、地元出身の同級生が持ってきた、一足早く観光産業に手を付けて成功した島への島民旅行で、冗談交じりに描いた絵馬「嫁に来ないか」が頭に浮かんだ明青は、首をひねる。
そして1か月後、幸は本当に明青のもとに訪れて…。
『カフーを待ちわびて』
著者 原田マハ
発行者 宝島社
ISBN 4-7966-5212-4
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ラジオ番組のディレクター安岡琢磨(39)の担当する、人気芸人奥田雅志の深夜ラジオへと舞い込んだ自殺をほのめかすメール。
本番の1時間半前、アルバイトの女子大生が見つけた一つのメールにより、構成作家やラジオパーソナリティまでをも含む、大々的な企画が持ち上がる。
それは己の首をもかけた勝負で…。
『リミット』
著者 五十嵐貴久
発行者 祥伝社
ISBN 978-4-396-63335-6
以下、追記で感想なので、ネタバレする上に主観入ってます。読んでない方や苦手な方はブラウザバックでお願いします。
スズカ・カシュウという先生と共に、山奥の家で暮らしていた主人公・ゼンは、カシュウの死を機に、遺言通り山を下りた。
小さな時から山で暮らし、カシュウ以外の人間に会うこと自体が稀だったゼンにとって、わからないことだらけの世界。
カシュウの言いつけ通り山を下り、カシュウの知り合いの家へ向かうと、カシュウの剣術の腕前を尊敬する女の子・イオカと出会う。イオカは婚約しているにも拘らず、ゼンと共に旅をしたいと言いだし、急なことにゼンを始めとする人々は困惑した。イオカの勢いは止まらない。
イオカに根負けしたイオカの両親は、イオカをゼンが次に向かうという町までの道案内人として同行するのを許可した。
カシュウと共に暮らし、カシュウからたくさんの事を学んだゼンだったが、肝心のカシュウ自身の事は知らないことが多かった。
カシュウには、カシュウを慕う知人が多くおり、また、カシュウの死を知りたいであろう人物も、ゼンには心当たりがあった。そしてゼンは、カシュウの知人を訪ねる旅を始めたのだった。
『ヴォイド・シェイパ―The Void Shaper』
著者
森博嗣
発行者 中央公論新社
ISBN 978-4-12-004227-0
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