五島の切支丹のお話。
ご縁あってみることができました。

以前の五島旅行以降、長崎の歴史、隠れキシリタンについて学ぶ機会もあり、お話はある程度時代背景を知りつつ追えたのが何だか嬉しいですね。場面で何が起こっているのかわかるようになったんだーって。

本編はキシリタンの女性が辿った生涯。
私は登場人物のなかで、その女性の夫となった、キリシタンを弾圧する役人の男性視点で見ていました。だから最後に息子に向かって言った「自分はパライソ(天国)へは行けない」にそうでないことを祈るばかりです。女性が命を手放さず生き抜いたのは信仰と同じくらい、彼の存在があったと思います。
俗ないいかたをすると、何人か男性が出てきたなかでいちばん好意を抱いた「推し!」的な感で見た人だったので、最後まで生き抜いている姿に泣いた。あまりにも人間で、ただ好いた人を愛した人でした。愛した人が残した命は過去の責も見つめることとなるけど、彼はそれでも息子と、彼の許されるときまで生き抜くと思っています。

ということで、父と息子に視点が向きました。

息子がね……語った夢がいま割りとドンピシャだったのでそっちでも胸一杯でした。その部分は追記に記します。