『はなればなれに』

ジャンリュックゴダールという監督の映画。職場の人がおすすめだよ、好きなタイプの映画だと思うと教えてくださったので見に行ってきました。好きなやつでした。「勝手にしやがれ」という作品の監督らしいです。そのタイトルくらいなら知っていますが、まったく見たことないです。
見やすくわかりやすく、重すぎず。なんとも深く考え込まずとも楽しめる作品でした。B級小説のようなのりで、といわれているように、お金に目がくらんだ人間は結局報いを自分で受けるという因果応報のシンプル構造。
オディールを演じるアンナさんがとてもかわいい。惚れっぽく頭軽い感じでかわいいんですよ。フランツとアルチュールの思いつきの綿密性のない計画についても別段応援しているわけではないのですが、「ああ、そんな馬鹿だなぁ」ってもう少しやりようがあるだろうと思ってしまいます。
カフェでのシーンがコミカルで分かりやすい暗躍を表していました。席をかわるがわる、テーブルという舞台でど派手な演出が無くとも、男二人女一人が様々な駆け引きをする。それにスクウェアダンスのシーンでナレーションを入れていたの、眼ではテンポいいダンスを楽しみつつ、誰が何を思っているかを「このときの心情を括弧をはずして語ってみよう」という第三者(ナレーション)の視点で語ってくれるからこそ、変に考え込まずに見ることが出来るのがいい。

ルーブル美術館を9分で駆け抜けるシーン勿体無い!って思いつつも楽しそう。そういう発想が無いからすごく新鮮な感じです。